■相談:
会社の査定に納得いっていません。プレゼンの勝率とか、どれだけの売上があったかとか、色々と見るべきものはあるというのに、どうも「部長がその社員のことを気にいっている」ということが査定に繋がっているような気がします。部署No.1査定の社員(1つ後輩です)よりも、僕の方がよっぽどプレゼンに勝ってたり、売上は多いような気がするのですが。これでいて、ランクが彼は私より1段上なので、多分給料は年間で20万円くらいは違うはずです。中川さんは公正な査定って何だと思いますか?(ぷにゅ夫・29歳・広告)
■中川淳一郎の回答:
公正な査定だと?そんなもん上司が決めた査定が公正な査定なんだよ。バカな質問してるんじゃねぇ、この野郎。お前よりもプレゼン勝率低くて、売上が低かった後輩の方が査定が良かったって、そいつは上司が決めた基準に従ったことやってたんだろ。だったらそれでいいじゃんかよ。
お前さぁ、年間20万円くらいでガタガタ言ってるんじゃねぇよ。ただな、プレゼンにお前が勝利し続け、そして売上が上がっていることについて、部長も周囲のヤツらもお前のことを認めているだろうからそこは安心しろ。
査定ってのは、あくまでも「給料」を決めるためのものなんだよ。部長だって、給料を「恨みっこなし」で決めたいわけだから事前にルールを作り、査定の基準を公表する。そしてそれにもっとも合致した動きをしたヤツが査定で高評価を得るわけだ。
一発の査定なんて、その後の出世にはあまり関係なく、その年の給料をとにかく決めるためだけのものなんだよ。重要なのはとりあえず「オープンな基準」を作ることなんだよな。「給料」の勝負では負けたかもしれないが、「仕事の評価」としてお前が負けたと思うヤツはいないと思うぞ。だってプレゼン勝って売上多いんだろ?
これも聞いておけ。京大カンニング事件ってのが去年あったが、その時に人気ブロガーのちきりん氏の意見にオレが異議申し立てした時のことだ。
ちきりん氏はこう書いた
“もう「自分の頭の中に、答えを保存してるかどうか」みたいなスタンドアロンな知識の保存方法だけを評価する必要はないよね。「どうやったら世界から答えを見つけてこれるか」という力こそが問題解決力じゃん”
オレはこう書いた
“あと論文見ろとか面接しろとか言ってるけど、国立大の試験なんて「この試験でいい点取ったら合格」ってフェアな条件を事前に提出してそれをクリアした奴を評価しているだけなのに彼女は「人を選ぶことに関して国立大の大半は完全に思考停止」なんていうのかね。バカでもネット使えればいいってことか?”
つまり、「ルールの中の勝負で負けたんだからガタガタ言うな」ということだけだ。
で、オレだって以前、査定で部署No.1になったことあるんだぜ。その時の基準は大雑把にいえば、「経費を使った額が最も少ない者」が高くなるというものだった。そりゃあ、2年目で最も若いオレが経費少ないに決まってるだろ? しかも、オレの売上なんてダメ社員だったせいもあり、まったくなかったのに、なぜか査定だけは1位。当然周囲からは批判の声は上がったけどね。
あと、オレの知り合いのA部長なんてひどい査定の仕方するぜ。
「今晩の7時に査定の方法を部員全員にメールで発表する」とか朝のうちに言っとくわけよ。で、7時になって部員が一斉にメールを見ると、「今から○○ホテルのバーに来た順番で査定は高くつける」と書かれているんだよ。
となれば、普段は仕事しねぇグータラ社員Bがいきなりすさまじい脚力でエレベーターに向かって走り出し、一気にタクシー拾って○○ホテルまで1位で到着するんだよな。A部長は「よし、お前が一番だったからお前が査定No.1だ」ってやるわけよ。
理不尽なのは確かだけど、ここでも「決まったルール」で勝ったんだから恨みっこなしだよ。 で社員Bが出世したか? だと? してねぇよ。だから刹那的な小額のカネで根に持つんじゃなくて、もっと大局的な「あいつは仕事ができる」という評判をきちんと今から作っとけ。
photo:中川淳一郎
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